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英GEC/VT60Aプッシュプルモノラルパワーアンプ×2(ステレオペア) (2014.5.10掲載)
英国GEC社製VT60A(807同等)をプッシュプルで使用した、モノラルパワーアンプのステレオペアセットです。米国管807とは一味も二味も違った、英国管ならではのパワーアンプです。英国管を使ってのパワーアンプとは言え、音質と信頼性を保障するパーツは、米国製のヴィンテージMILスペックやコンピューターグレードの一級品をし、他に音質上大きな影響の有る出力管カソード抵抗やフィルターコンデンサーにはWE製を使用し、一切の妥協を排して製作致しました。製作に当たっては、ビーム管であるVT60Aの肝となるスクリーングリッド電源は、低電圧放電管を使用し安定化した電源を与えて微弱出力から最大出力に至るまでアンプの動作を安定させて、底力有る音質の源となっています。ビーム管や5極管を使っていながらUL接続や3極管接続と言った逃げの回路は疑問です。先ずビーム管で音の良い回路は、ビーム管本来の能力を余す所無く活かすのはビーム管接続です。そして、特別に出力を重視すべきでは無い家庭用オーディオアンプでは、固定バイアス回路の必要性は音質上も特性上も必要とはしません。スピーカーからの音離れ良く、空間に音像の浮かぶ様と広い音場感を得るには自己(カソード)バイアス回路で、その音の影響の大きいカソード抵抗にはWEの巻き線型板抵抗を使用してます。そして電源のフィルターの入力には米ピラミッド社のオイルコン、そして出力側(出力トランスのアース側)にはWEのオイルコンを使用して、音質上の妥協を排した電源としています。VT60Aの動作に当たっては十二分に余裕を持たせて動作させていますが、それでも自己バイアス回路ながら実効出力18Wの出力を得ています。残留ノイズは0.4mV以下で、D130でも1m離れれば無音です。回路は初段と位相反転段にE80CCを使用して高品位な信号を出力管に送り、回路構成も音質を突き詰めて行くと結果的に非常にシンプルな回路構成となりました。しかし、シンプルと言う事はごまかしが一切利かなくなり、球の動作や部品は吟味に吟味を重ねた物となっています。格部品類はいつもの事ですが、肝心要のソケットやプレートキャップ類は黄金期の米国製と英国製、スピーカーターミナル等の小物部品も米国製の高信頼部品を使用して組み上げています。

*サイズ横幅475mm、奥行き240mm、高さ195mm

*ご紹介のアンプは既に販売済みです。

価格¥740.000(税別、送料¥2.160)受注生産